作詞のやり方のコツは?自分の言葉で感情を伝える手順とおすすめアプリ

自分の思いを歌に乗せてみたいけれど、白紙のノートを前にすると何から書いていいか分からなくなってしまう。そんな経験はありませんか。作詞は特別な才能が必要なものではなく、手順を知れば誰でも楽しく取り組めるクリエイティブな作業です。心の中にある抽象的な思いを、素敵な言葉に変えていくための具体的なステップを紹介します。

目次

作詞のやり方は「言葉の材料集め」から始めると書きやすい

いきなり完璧な一曲を書き上げようとする必要はありません。料理を作る前に食材を揃えるように、まずは歌詞の種となる「言葉の材料」を集めることからスタートしましょう。構成がはっきりすると、言葉は驚くほど自然に溢れてくるようになります。

テーマと感情を1行で決める

まずは、その曲で最も伝えたい中心となるテーマを決めます。ポイントは、欲張らずに「1行の文章」で表せるくらいシンプルにすることです。「失恋して悲しい」「春の訪れにワクワクしている」「遠くにいる友人への感謝」など、軸が一つ決まれば、使うべき言葉の方向性が見えてきます。

テーマがぼやけていると、書いている途中で内容がブレてしまい、結局何が言いたいのか分からない歌詞になってしまいます。まずは心の中心にある一番強い感情を、ノートの真ん中に1行だけ書いてみてください。その1行が、歌詞全体を支える大切な道標になります。

伝えたい相手と場面を決める

誰に向けて歌っているのか、そしてそれはどんな場所なのかを具体的に設定します。例えば「過去の自分に向けて、雨上がりの公園で話しかけている」といった設定です。相手が具体的であればあるほど、言葉にはリアリティと説得力が宿ります。

「みんな」に向けて書こうとすると抽象的な言葉ばかりになってしまいますが、特定の一人を想像して書くことで、結果として多くの人の共感を得る深い歌詞になります。時間帯は昼なのか夜なのか、季節はいつなのか。そうした背景を固めることで、選ぶ言葉に深みが生まれます。

サビの一文を先に作る

曲の顔であるサビから作り始めるのは、非常に効率的なやり方です。サビには、先ほど決めたテーマを凝縮した、最もインパクトのあるフレーズを配置します。タイトルになるような、心に残る一文を考えてみましょう。

サビの核となるフレーズが決まれば、AメロやBメロはそのサビに向かって物語を運ぶための準備期間になります。サビという「目的地」が先に見えていれば、道中の言葉選びで迷うことが少なくなり、最後まで一気に書き上げることができるようになります。

メロディーに合う文字数に整える

歌詞ができたら、メロディーとの相性をチェックします。メロディーの音の数と、言葉の文字数(音数)が合っていないと、歌ったときに窮屈に感じたり、間延びしたりしてしまいます。1番と2番でメロディーが同じなら、文字数もできるだけ揃えるのが基本です。

例えば「ありがとう」を「感謝してる」に変えるなど、意味を保ったまま文字数を調整していきます。言葉の「音」としての響きを意識しながら、メロディーの波に言葉を乗せていく作業は、パズルのようでとても楽しい工程です。

作詞に役立つおすすめ本・アプリ・辞書まとめ

言葉の引き出しを広げ、作業をスムーズに進めるために便利なツールを活用しましょう。

思いどおりに作詞ができる本(田口俊)

多くのヒット曲を手がけた作詞家による、実践的なアドバイスが詰まった一冊です。

項目内容
特徴作詞の基礎からプロのテクニックまで体系的に学べる。
メリット具体的な添削例があり、自分の癖に気づきやすい。
公式サイトリットーミュージック 商品ページ

Weblio類語辞典(言い換え探し)

似た意味の言葉を検索できる、作詞の必須ツールです。

項目内容
特徴語彙のバリエーションを瞬時に広げられる。
メリット「悲しい」以外の表現をたくさん見つけられる。
公式サイトWeblio 類語辞典

コトバンク(言葉の意味確認)

言葉の正しい意味やニュアンスを深く知るための総合辞書サイトです。

項目内容
特徴複数の辞書から一括検索できる。
メリット言葉の誤用を防ぎ、より正確な表現を選べる。
公式サイトコトバンク

Rhymer’s Block(韻の候補探し)

ラップやポップスで重要な「韻(ライム)」を提案してくれる海外で人気のアプリです。

項目内容
特徴リアルタイムで韻の候補を表示し、作詞をサポート。
メリット歌詞のリズム感を高めるためのヒントが得られる。
公式サイトRhymer’s Block (App Store)

Songspace(作詞メモ共有)

プロの制作現場でも使われる、楽曲管理・作詞メモツールです。

項目内容
特徴音源と歌詞をセットで管理し、共同制作者と共有できる。
メリットアイデアを整理し、プロジェクトごとに管理しやすい。
公式サイトSongspace

Hum(録音と歌詞メモ)

メロディーの録音と言葉のメモを同時に行える、シンガーソングライター向けのアプリです。

項目内容
特徴鼻歌と歌詞のアイデアをセットで保存できる。
メリットメロディーに合わせた言葉選びがスムーズになる。
公式サイトHum (App Store)

ありきたりを抜けて「自分の言葉」にする整え方

書き上げた歌詞がどこか「よくある歌詞」に感じるときは、少しだけ磨きをかけてみましょう。自分だけの視点を加えることで、歌詞は一気に輝きを増します。

日常の具体物を入れて映像化する

「君が好きだ」という感情を直接書く代わりに、身近な持ち物や風景を登場させてみましょう。「少し凹んだ水筒」「右側だけすり減った靴」など、具体的な物が一つあるだけで、聴き手の頭の中には映像が浮かびます。

感情を説明するのではなく、映像を見せることで、聴き手は自分の体験と重ね合わせやすくなります。まずはカメラマンになったつもりで、その場面にある小道具を探してみてください。

比喩は1曲に1〜2個に絞る

比喩(たとえ話)は歌詞に彩りを与えますが、使いすぎると何を言っているのか分かりにくくなってしまいます。本当に伝えたい重要な箇所に絞って、とっておきの比喩を使いましょう。

新鮮で分かりやすい比喩が一つあるだけで、曲の印象はぐっと強まります。日常のふとした瞬間に「これは何かに例えられないかな」と考える癖をつけると、自分らしい表現が見つかりやすくなります。

同じ意味の言葉を繰り返しすぎない

「切ない」「苦しい」「つらい」と似た言葉を並べるよりも、一つひとつの言葉に別の役割を持たせましょう。Weblio類語辞典などを活用して、同じ感情でも違う角度から光を当てるように言葉を選んでみてください。

言葉の重複を避けることで、限られた演奏時間の中でより多くの情報を伝えることができます。聴き手を飽きさせず、物語を前へ進めるために、語彙のバリエーションを意識することが大切です。

声に出して歌いやすさを確認する

歌詞を黙読するのと、実際に声に出して歌うのでは、響きが全く異なります。「サ行」が続いて息が切れないか、「ア段」の音をサビに持ってきて明るく響かせているかなど、口の形や響きを確認します。

歌いやすい歌詞は、聴く人にとっても心地よく耳に入ってきます。何度も口ずさんでみて、言葉が引っかかる場所があれば、より滑らかな音の組み合わせに修正していきましょう。

今日から続けられる作詞の練習メニュー

作詞の上達には、日々の小さな積み重ねが欠かせません。まずはノートを一冊用意して、1日に1つ、心が動いた瞬間を「具体的な描写」で書き留めることから始めてみてください。例えば「夕暮れの電車で窓に反射した自分の疲れた顔」といった短いメモで十分です。

また、好きな曲の歌詞を書き写して、なぜこの言葉が使われているのかを分析するのも良い練習になります。今回紹介したツールやアプリを使いながら、自分の心の中にある言葉たちを大切に育てていきましょう。一行のフレーズが、いつか誰かの心を救う一曲になるかもしれません。

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この記事を書いた人

ピアノの弾き方だけでなく、音の作り方そのものに興味がある人へ向けて情報を発信しています。コード進行やメロディづくりのコツも詳しく解説します。ひとつの曲を深く味わえるようになったり、自分のフレーズが生まれやすくなったりする、そんなきっかけをお届けします。

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